- 保険会社から示談案が送られてきたけれど、サインして送り返して大丈夫?
- 示談書にサインしたら、もうやり直すことはできないの?
- 保険会社から提示された金額を信用しても問題はない?
交通事故の示談交渉が進んで保険会社から賠償金額を提示されたとき、正当な金額より大幅に低くなっているケースが非常に多いので要注意です。
適正な賠償額がわからない場合、示談せずに弁護士にご相談ください。
1.重要なのは、示談案の内容をしっかり検討すること
相手の保険会社から示談案が送られてきたら、その内容をしっかり検討することが重要です。
まずはあなたのケースで発生している損害がすべて網羅されているか、みてみましょう。治療費や交通費、付添看護費や入院雑費、介護費用や入通院慰謝料、逸失利益や後遺障害の慰謝料など、項目が漏れていないか確認する必要があります。
その上でそれぞれの損害について「適正な方法」で計算されているか確認します。多くの場合、保険会社の賠償金計算方法は法的な基準である弁護士基準より低くなっているので、被害者の受け取り分が不当に減らされています。
その上で「過失割合」も適正になっているか確認しましょう。適正な相場より被害者側の過失割合が高くなっていたら、修正を求める必要があります。
ここまで確認して問題がなかったら、ようやく受け入れるかどうかを決めて保険会社に連絡を入れます。実際には多くの場合、保険会社の提示する金額は被害者にとって不当に低い金額になっています。
2.保険会社の提示する賠償額で示談してしまったらやり直しは難しい
実際にはこういった確認作業をせずに、送られてきた示談書にそのまま署名押印して返送してしまう被害者も多いです。その場合、やり直しはできるのでしょうか?
示談書は、被害者と加害者が損害賠償金の額や支払い方法について定める合意書です。
加害者と被害者の両者を法的に拘束する力があるので、いったん作成してしまったら簡単にはやり直しができません。
示談をやり直せるのは、示談当時には予測できなかったような後遺障害が後に発生したケースや、加害者による詐欺や強迫によって無理矢理示談させられた場合などに限られます。
後に「提示された金額が安すぎるとわかった」という理由では、示談のやり直しは不可能です。
3.示談書を作成する前に弁護士にご相談ください
示談案が送られてきても、示談書に署名押印する前であれば間に合います。弁護士が内容を確認して被害者の受け取り分が不当に低くされていたら、相手に連絡を入れて再度交渉を行い、賠償額を適正な金額に上げてもらうことは充分可能です。
被害者が自分で対応していると、保険会社から適当なところで丸め込まれてしまう例が後を絶ちません。
示談書が届いたらすぐに弁護士のところに持参してご相談ください。
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