Archive for the ‘交通事故’ Category
交通事故の被害者の刑事事件手続きへの参加を支援します。
犯罪被害者参加制度という言葉を聞いたことがありますか。私は死亡事故の被害者参加に力を入れていて、対応した事件数は多いと思います。また、不起訴となった交通事故についても、検察審査会に申立をしたりすることにも力を入れています。
特に、不起訴となった事件については、科学的な鑑定が必要となりますが、鑑定を引き受けて頂ける鑑定人の方をご紹介することもできます(ただし、費用は大きいです。)。
犯罪被害者参加制度とは
被害者やその家族の方が一番知りたいのは、なぜ自分や家族が被害にあわなければならなかったのかという理由や、被告人が何を考えているのか、被告人が本当に反省しているのかといった事項ではないでしょうか。
この思いに応えるため、一定の犯罪の被害にあわれた方は、刑事事件の公判期日に出席し、検察官の隣に座って、被告人に質問したり、事実又は法律の適用について意見を述べたりすることができる制度があります。
被害者参加制度の対象事件と参加できる人
殺人罪、傷害罪、傷害致死罪、危険運転致死傷罪、過失運転致死傷罪、強姦罪・強制わいせつ罪などの被害者の方、被害者がなくなった場合の配偶者、直系の親族(親子)、兄弟姉妹です。
被害者参加した場合にできること
1情状に関する証人に対して、証人を尋問することができます。
2被告人に質問することができます。
34事実又は法律の適用について、法廷で意見を述べることができます。
刑事裁判に参加を希望されても、上記2から4の行為は、刑法や刑事裁判の手続きの知識が必要となるので、何をどうしたらよいのか分からずに困っている方が多いのですが、実は、上記2から4の行為を弁護士に全て委託することができるのです。
これらの事項について、弁護士と事前に打ち合わせをして刑事裁判に出席できますので、安心です。
特に交通事故で家族を亡くされた方へ
ご家族を亡くされたばかりなのに、保険会社から損害賠償金を支払うので示談して欲しいと言われて、その賠償金額が適切かどうか判断できず、お困りではないですか。その上、検察官から刑事事件に参加できますと言われて、どのように対応したらよいか分からないというお気持ちになりませんか。
交通事故の場合、刑事事件の刑の重さは、民事事件の損害賠償を行っているかどうかが刑の重さを決める要因になっています。刑事事件で重い処罰を望まれていても、保険会社から既に損害賠償金を受け取っているようなケースでは民事の損害賠償を受け取っていることが処罰を軽くする要因として判断されてしまいます。
私は、交通事故で家族を亡くされた方の被害者参加事件を多く担当してきましたし、弁護士会の犯罪被害者支援委員会に属していますので、一般的な弁護士よりも、交通事故での被害者参加の経験や知識は蓄積されていると思っております。
私は、あなたの心に寄り添ってベストな解決策を提案したいと考えています。
知らないと損する?交通事故の賠償金3つの基準と4つのポイント
交通事故の被害にあって、つらい思いをして病院に通っているのに、保険会社から治療を打ち切ると言われて驚いていませんか。保険会社からこれが基準額いっぱいだと言われて賠償金は適切な金額ですか。一度、弁護士にご相談してみてはいかがでしょうか。
賠償金の3つの基準
賠償金には、3つの基準があります。あなたが保険会社から提示された賠償金の金額は一番安い基準で算定されたものかもしれません。
3つの基準とは、自賠責保険の基準、任意保険の基準、弁護士(裁判)の基準です。自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士(裁判)基準の順番で高くなっていきます。尚、任意保険と自賠責保険については、ケースによっては自賠責保険の方が高くなることもあり、注意が必要です。
任意保険会社は自社が独自に作成している基準があり、弁護士会の基準よりも低い額で設定されています。保険会社の担当者が基準上限額と説明することがありますが、それは自社独自の基準の上限額だと説明しているだけで、弁護士会の基準よりも低い額なのです。
示談の交渉を弁護士に依頼すれば、保険会社が提示している賠償金が弁護士会の基準に近いものであるかが分かりますので、低い金額で示談することはなくなります。
賠償金で支払われるもの
1. 積極的損害(交通事故により出費をした損害)
具体的には、治療費、入院諸経費、付添看護費、通院交通費、装具・器具購入費、家屋改造費です。
2. 消極的損害(交通事故がなければ得られた利益を損害とするもの)
具体的には、休業損害、逸失利益です。
3. 慰謝料
死亡慰謝料、入通院慰謝料
4. 物損
修理費、代車料等です。
交通事故の後で争いになる4つのポイント
1. 過失割合
過失割合は、過去の裁判例に従って事故の態様によって類型化されています。過失が0であるケースは少ないのですが、相手方が自分の過失は0であると主張して示談ができない場合があります。このような場合には訴訟を提起して判決により過失割合を判断してもらう必要があります。弁護士に依頼して適切な過失割合のアドバイスをもらいましょう。
2. 後遺障害
交通事故により傷害を負って治療をしていても、これ以上良くも悪くもならない状態になった場合を症状固定と言います。症状固定となった場合、後遺障害等級が認定されれば、後遺障害の等級に応じた慰謝料と労働能力の喪失に応じた逸失利益が支払われます。
後遺障害として認定されなかった・・・思っていたよりも等級が低かった・・・このような場合には、自賠責保険に異議申立をしてみるべきだと思います。詳しくは弁護士にご相談下さい。
3. 慰謝料額
死亡の場合と怪我をして障害が残った場合に分けられます。死亡の場合は、亡くなった方の慰謝料と遺族の方の慰謝料が認められます。怪我をした場合は、入院・通院の慰謝料、後遺障害の慰謝料が認められます。慰謝料は精神的な損害を金銭に評価するものであるため、保険会社の基準の金額と裁判の基準では大きく違います。
4. 休業損害
休業損害は、自営業者、主婦の方について、休業損害を算定するための基礎収入をどのように考えるのかが一番問題となりやすいです。個々のケースで違いますので、詳しくは弁護士にご相談下さい。